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自粛が続く銀行カードローン。その影響は?

自粛が続く銀行カードローン。その影響は?

2017年(平成29年)2月の申し合わせをきっかけに、融資残高が急速に伸びていた銀行カードローンに逆風が吹きはじめています。審査・融資の厳格化が続く中、ついにメガバンクがカードローンのTVCMの出稿を自粛するまでになりました。
銀行カードローンの逆風が強まることで、どのような影響があるのでしょうか。その影響を見てみましょう。

TVCM自粛を決めた三菱東京UFJ銀行「バンクイック」

みずほフィナンシャルグループのみずほ銀行、三井住友フィナンシャルグループの三井住友銀行と並ぶメガバンクである、三菱UFJフィナンシャルグループの三菱東京UFJ銀行は、2017年9月でカードローンのTVCMの出稿を取りやめました。
有名男性俳優がセールスポイントをアピールするTVCMは時間帯を問わず見かけましたが、全て一度取り下げ、リスクをより意識した表現や演出に改めたTVCMに差し替えるとしています。ただし、時期未定であり、いつ再開されるかは現在では未定です。
申し合わせに合わせてTVCMの本数の大幅な削減やアピールの内容の見直しを進めていましたが、「広告をすること自体がお客さまの行動を不必要に(カードローンに)誘引するリスクがある」と判断して、今回の出稿取りやめにつながりました。

カードローンに続く新たな融資先として注目される医療融資

従来の企業融資にかわる新たな収益の柱として注目されていたカードローンなどの個人向け融資ですが、環境の変化により、これまでのような急成長は期待しにくくなっています。
そこで新たに注目されているのが、少子高齢化が進むことで需要の拡大が予想される「医療融資」です。

医療機関向けの大口融資

一口に医療融資といっても、これまでのように法人もしくは個人のどちらかに偏るのではなく、法人・個人の両方を取り込むことで、より安定した収益をあげることを目標としています。
法人向けの医療融資では、銀行に担当者を配置して、取引先企業との連携することで事業資金融資をはじめとするさまざまなニーズに対応できるとしています。ただ、医療融資に力を入れはじめたのがつい最近であり、銀行側も手探りの部分が多いと言われています。

患者向けの医療ローン(多目的ローン)

法人向けの医療融資と異なり、これまでの経験をいかせるのが患者向け医療ローンです。
病気に対するさまざまな治療法は、保険によりカバーされないものは全額自己負担となり、その費用負担は軽いものではありません。特に高い効果が期待できる先進医療は保険対象外であることが多く、治療を断念する原因の一つにもなっています。
患者向けの医療ローンでは、目的別ローンのノウハウをいかして先進医療はもちろん、妊娠や保険が下りる入院も対象となるなど、幅広い対象が設定されています。

医療融資に神経をとがらせる金融庁

新たな融資対象として医療融資が注目されるようになったことで、医療・介護分野向け融資は銀行業界全体で毎年5%前後の増加と、個人向け融資並みの急拡大が続いています。
金融庁はこの傾向を問題視して、今後入院患者に対する病床数が過剰になるという推計が出されていることや、介護分野で倒産する企業が増加していることを会合で指摘、将来性を適切に審査するように通達したと報じられています。
この通達は個人向け融資のように強制力のあるものではないと伝えられていますが、個人向け融資に対する相次ぐ介入を背景に、その影響が心配されています。

おわりに

個人向け融資の自主規制や規制が強まる中で、銀行の新たな融資先として注目を集める医療向け融資ですが、金融庁は無計画な拡大に歯止めをかけようとしています。
回り回って銀行の業績や個人向け融資にも影響がないとはいえないため、その先行きには注意する必要がありそうです。

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