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ゆうちょ銀行の参入が報じられた「口座貸越(自動融資)」とは

ゆうちょ銀行の参入が報じられた「口座貸越(自動融資)」とは

郵政民営化後から収益改善を目標として様々な動きを見せていたゆうちょ銀行ですが、遂に個人向け融資に本格参入するための認可申請を再び提出したと報じられています。
しかしこれまでの報道と違ってカードローンではない融資商品の認可申請の提出となり、従来とは異なる方向での動きとなるようです。
個人向け融資の本格参入を目指すゆうちょ銀行のこれまでと、今回の動きの背景にあるものを見てみましょう。

個人向け融資の本格参入に動きだしたゆうちょ銀行

これまでゆうちょ銀行はカードローンを中心に個人向け融資に参入すると言われてきましたが、今回提出された認可申請ではカードローンの申請を取りやめ、別の融資商品の認可申請を提出したと報じられています。
報道から引用して、ゆうちょ銀行が本格参入する個人向け融資の内容を見てみましょう。

ゆうちょ銀行が個人向けの無担保融資業務の参入に向けて、31日に金融庁と総務省に認可申請することが29日分かった。自分の口座から現金を引き出す際や自動引き落としの際、残高が不足した場合に最大50万円まで借り入れることが可能になる。金利は14%程度を想定しており、4月末にも両省庁から認可を受けた上で、2019年に事業を始めるため、システム整備などの準備を進める。

(中略)

 ゆうちょ銀が新規申請するのは「口座貸越サービス」と呼ばれ、カードローンなどと同様の無担保の個人向け融資だが、カードローンが専用口座から借り入れるのに対し、同サービスは、毎月の水道料金などが引き落とされる総合口座から借り入れるため、必要最小限の借入額ですむように配慮している。引き落としの残高不足時以外に、現金の借り入れもできる。

 ゆうちょ銀も当初は、各行が事業を拡充しているカードローンへの参入を検討してきたが、金融庁がカードローンで返済能力を超える過剰な融資が行われていることを問題視していることもあり、取りやめた。

(後略)

引用:ゆうちょ銀、個人向け融資 あす認可申請 最大50万円 - SankeiBiz(サンケイビズ)

ゆうちょ銀行が認可申請を出した「口座貸越」とは

今回の認可申請ではこれまでとは異なりカードローンではなく「口座貸越」の申請を出すこととなりましたが、この口座貸越とはどのようなサービスなのでしょうか。
口座貸越とは、金融機関に総合口座を開設済で定期預金の預け入れがある人を対象とする個人向け融資であり、残高不足のときに定期預金残高の範囲内で不足分を貸し付けるサービスです。
多くの金融機関の口座貸越は限度額として定期預金残高の9割までとしていることが多く、クレジットカードや公共料金などの口座引落で残高不足になったときに頼りになります。
残高不足による口座引落の失敗は信用情報に悪影響を残すことにもなるので、総合口座開設と定期預金の設定で設定できる口座貸越は、万が一に備えて知っておきたい仕組みです。

借り入れであるため利息が発生する

このように便利な口座貸越ですが、定期預金を担保とする個人向け融資であり、口座貸越の利用によって利息が発生します。
口座貸越で発生する利息は通常のローン商品やカードローンと比べると低利率であることがほとんどですが、マイナス金利政策により事実上利息が期待できない定期預金利率よりも高いことがほとんどです。
口座貸越は残高不足という急場に対応するためには有用な仕組みですが、適切な利用を考えるなら定期預金の途中解約をするほうが有利な場合もあります。

ゆうちょ銀行はなぜ「口座貸越」で参入したのか

これまでゆうちょ銀行は個人向け融資の取り扱い開始を目指して、2012年にカードローンを含む3件の認可申請を提出していましたが、この認可申請は金融庁から「審査体制が不十分」として認可が下りず、総務省が申請内容の見直しを求めていたと報じられています。
今回の口座貸越の認可申請は個人向け融資拡大の方針を維持しながら方針転換したものであり、今回の認可申請の提出に合わせて2012年の認可申請は取り下げたことも伝えられています。
これまでの方針を転換してまで個人向け融資の参入に急ぐ背景には、マイナス金利政策による収益の悪化があるとも言われていますが、その背景は明らかにされていません。

おわりに

今回のゆうちょ銀行の口座貸越による、個人向け融資の認可申請の提出は、郵政民営化後の融資拡大を目指すゆうちょ銀行にとって重要な一歩と言えます。
今回の認可申請では企業向け融資や個人向け融資の中でも利ざやが期待できる住宅ローンについては見送られましたが、今後の動向によっては再び動く可能性もあります。
ゆうちょ銀行の融資業務が今後どのように動くかはカードローンをはじめとする個人向け融資への影響も大きく、その動向には要注目と言えるでしょう。

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