みずほ銀行のシステム統合再延期とカードローンへの影響

みずほ銀行のシステム統合再延期とカードローンへの影響

国内3大メガバンクの一角であるみずほ銀行が参加する、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)が進めていたシステム統合が再度延期されることが発表されました。
相次ぐシステム統合の延期には、どのような原因があるのでしょうか。また、システム統合はカードローンの利用には影響するのでしょうか。
今回はシステム統合のきっかけとなった過去2回のシステム障害と、進められているシステム統合の内容、気になるカードローンの利用への影響を見てみましょう。

みずほFGの採用している2度のシステム障害と統合延期

みずほFGがこのような大規模なシステム統合に踏み切った直接の原因としては、2001年4月と2011年3月に発生した2度のシステム障害が大きな要因と言われています。

2001年4月のシステム障害

2001年(平成13年)4月1日に第一勧業銀行と富士銀行、日本興業銀行の3行が合併して発足したみずほ銀行は、合併当日に人為的トラブルを原因とする大規模なシステム障害を引き起こしました。
発生したシステム障害の内容を見てみると、

  • ・ATMの停止(通信エラー)が大半の店舗で断続的に発生
  • ・ATMで預け入れ・払い出し処理ができない
  • ・ATMが稼働していても振込操作がおこなえない
  • ・みずほ銀行キャッシュカードで提携ATMでの取引ができない
  • ・銀行振込入金の日数単位での遅延

などが報じられています。
このときのシステム障害では発生当日の4月1日に限っても10万5千件の未処理が発生。更に1日から5日にかけて集中したクレジットカードの引き落とし処理でも未処理や二重引き落としが相次ぎ、最終的な未処理件数は150万件余り、二重引き落としが3万件まで影響が拡大しました。
クレディセゾンは引き落とし不能となった場合でも信用情報の支払遅延扱いにはしないとする独自の「お詫び文」を発表するなど、個人客への影響は拡大しました。
最終的に全てのシステム障害が解消されたのは増強が完了した2001年5月のことであり、増強が完了するまでは銀行としては異例のことながら、収納企業・公共団体に早期に口座振込データの送付を要請するなど、対応に追われることになります。

2011年3月のシステム障害

大きな社会問題となった統合直後のシステム障害から10年がたった2011年3月、今度は振込処理の遅延を原因とするシステム障害に見舞われることとなります。

直接のきっかけは15日中に東日本大震災義援金受付口座への振り込みが集中、振込件数が設定上限数を超えたことで振込処理が制限時間までに完了せず異常終了とされたこのシステム障害は、大規模なものに発展してきます。
その流れを見てみると、

  • 16日…オンラインシステムの起動の遅れによる一部ATMが利用できないトラブル
  • 17日…勘定システムが強制終了。最大116万件・約8196億円の未処理取引が発生

にまで膨れ上がることとなりました。
最終的の3月19日からの3連休中に全ATMを休止して積み残しを処理することで解消したものの、事後処理の不手際により更なるトラブルを引き起こします。

システム障害による業務改善命令とみずほグループの再編

相次いだシステム障害により、金融庁はみずほフィナンシャルグループに対して銀行法に基づく「業務改善命令」を下します。
これを受けた旧みずほ銀行は2013年(平成25年)春をめどにみずほコーポレート銀行と合併、あわせてシステムの全面刷新に踏み切ります。
当初予定では2016年中に完了する予定だったシステム統合ですが、当初予定を大きく遅延、2016年春に完了予定だったものを2016年末に延期、2016年11月の決算発表で再度延期することが発表されました。
システム統合に必要とされる総投資額は3000億円を上回る見通しとも言われ、巨額の費用負担も大きな問題となりつつあります。

カードローンに影響しない?システム障害とシステム統合

ここで気になるのが、これまで起こったシステム障害や予定されているシステム統合は、カードローンの利用に影響するのか?ということです。
2001年のシステム障害の事例ではクレジットカードの引き落としにも影響しているため、カードローンの利用にも影響すると考えられます。
確かに口座振込や口座引落を利用する借り入れ・返済のときはシステム障害やトラブルが影響する可能性は否定できません。
しかし申し込みでは口座の処理と同じシステムを利用することは考えにくく、実際に2001年と2011年のシステム障害の事例を見ても、カードローンの申し込み・審査に影響したとするトラブルは見当たりません。
申し込み・審査までであれば、システム障害やシステム統合はカードローンの利用に影響することは考えにくいと言えるでしょう。

おわりに

いつ終わるとも知れないことから「サグラダ・ファミリア」とも呼ばれるみずほ銀行のシステム開発ですが、大きな問題を抱えながらも進んでいると発表されています。カードローンへの影響も含めて、その動向には要注目と言えそうです。

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