カードローン「保証会社」の役割と、意外と知らない歴史と背景

お金を借りるには保証会社の審査が必要?カードローンの保証会社とは

担保や保証人を必要とする他の個人向け融資商品と異なり、担保・保証人不要で申し込みできるのがカードローンの大きな特徴です。
個人向け融資には欠かせない担保や保証人なしでトラブルがおきない秘密が、カードローン会社と契約者の間に立つ「保証会社」です。
今回は、カードローンの契約の第三者として欠かせない保証会社の背景と役割を見てみましょう。

銀行カードローンの誕生

個人向け融資の主力商品として多くの銀行で扱いのあるカードローンですが、1990年代前半までは重視されていませんでした。
小口の個人に融資するよりも企業に融資するほうが大きな利ざやを期待できたため、銀行の個人向け融資はカーローンや住宅ローンなど、目的別ローンの提供にとどまっていました。
1990年代前半のバブル景気の崩壊により景気は悪化、企業向け融資が減少します。そこで注目されたのが個人向け融資であり、安定した貸し出しが期待できるカードローンでした。
しかし銀行には個人向け融資のノウハウはほとんどなかったため、苦肉の策としてそのノウハウを持つ消費者金融を傘下に迎えることとなったのです。

消費者金融が銀行カードローンの保証会社となった背景

このように銀行側の都合が注目される消費者金融の銀行グループへの参加ですが、実は消費者金融側にも大きなメリットがあることはあまり知られていません。
銀行が個人向け融資に注力しはじめたのと同時期に、消費者金融はグレーゾーン金利の廃止と過払い金返還請求訴訟の多発という転機を迎えました。それまで急成長を続けていた消費者金融はこの環境変化により経営的に一気に苦しくなります。
過払い金返還請求訴訟の影響は大きく、資金力が乏しい中小の消費者金融などは相次いで倒産、資金面で余裕があった大手の消費者金融でも単独で経営を続けることは難しく、銀行グループへの参加は消費者金融にとっても大きなメリットがある申し出だったのです。

カードローンの保証会社とは?保証会社の役割について

保証会社の主な役割は、カードローン会社と申込者の間に立って申し込み内容の審査と、万が一返済に問題が生じたときに債務者に代わって返済をする「代位弁済」があげられます。それぞれの役割を詳しく見てみましょう。

保証会社の役割:カードローン会社に替わって審査をおこなう

保証会社の役割のもっとも重要な役割として、カードローン会社に替わって審査をすることがあげられます。
実はカードローンの審査はカードローン会社がおこなうのではなく、保証会社が実際の審査をおこなっていることがほとんどであり、申し込み内容と指定信用情報機関に登録されている内容を参考に、貸し付けそのものの可否や融資額まで決定します。
保証会社であっても通常の審査をおこなうため、過去の借り入れで返済事故や自己破産の記録があると、希望額の借り入れどころか借り入れそのものも難しくなります。

保証会社の役割:返済トラブルが起きたときの「代位弁済」

代位弁済とは、債務者が何らかの理由で予定通りの返済ができなくなったときに、保証会社が債務者に替わって返済をすることです。
代位弁済に至るまでの流れを見てみると、

  • 一定期間の返済の遅延…カードローン会社から債務者への返済の催促
  • さらに一定期間の返済の遅延…保証会社がカードローン会社に代位弁済
  • 保証会社から債務者に対して返済の請求・差し押さえなど

となります。
このようにカードローン会社への返済は保証会社が代行するものの、借入先がカードローン会社から保証会社に移動しただけであり、返済の義務はそのまま残っています。
代位弁済がおこなわれた時点でカードローン会社と債務者の契約は打ち切りとなり、仮に債務者が自己破産など債務整理をおこなうこととなれば、その被害はカードローン会社ではなく代位弁済をした保証会社がこうむります。カードローン会社は債務者との間に保証会社を立てることで、返済遅延や債務整理などの返済トラブルに巻きこまれるリスクを管理しているのです。

おわりに

カードローン会社と債務者の間に立って申し込み内容の審査や返済トラブルが起きたときの代位弁済を担当する保証会社は、その経緯から銀行カードローンでは消費者金融が担当していることがほとんどです。
一見メリットがないように思える保証業務ですが、大きな手数料収入が見込めることから伸び悩む貸出業務に替わる重要な業務に育ちつつあります。

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