「ローソン銀行」設立間近?コンビニATMの変遷とカードローンへの影響

「ローソン銀行」設立間近?コンビニATMの変遷とカードローンへの影響

コンビニエンスストア大手ローソンは、店内に設置した現金自動預け払い機(ATM)を活用した銀行開業のため、金融庁に銀行業の免許取得を目指した予備審査の申請をしたことを明らかにしました。
大和証券グループの「大和ネクスト銀行」以来、11年ぶりとなる銀行の新規参入は、収益の伸び悩みに苦しむ銀行やカードローンにどのように影響するのでしょうか。
今回は、ローソンが新たに銀行業に参入を目指す動機と、カードローンへの影響がどのようなものかを見てみましょう。

先頭を走るセブン-イレブン、ゆうちょ銀行と協業するファミリーマート

それぞれ独自路線を走るコンビニのATM事情

大手コンビニ3社はそれぞれ店内ATMを設置して入出金をはじめとする金融サービスを提供してきましたが、その提供方法はコンビニによって異なっていました。

流通業としてはじめて銀行開業に踏み切ったセブン-イレブン

最大手のセブン-イレブンは、2001年4月にセブン銀行の前身となる「株式会社アイワイバンク銀行」を設立しました。セブン銀行はATMによる決済(現金出納サービス)専業銀行という、これまでにない形態の銀行として知られています。
セブン銀行の主な収益源は、セブン-イレブンやイトーヨーカ堂をはじめとするセブン&アイのグループ各店舗に設置したATMによる利用手数料であり、預金は国債や政府保証債などの信用リスクの低い商品に限定して運用しているのが特徴です。

イーネットに外部委託するファミリーマート

セブン-イレブン、ローソンに次ぐ第3位の規模を持つファミリーマートは、コンビニATM「イーネット(E-net)」に外部委託しています。
イーネットはコンビニエンスストアにおけるATMの保守管理をはじめとするATMに関する事務受託業務などを主な業務として、全国の金融機関やコンビニエンスストアなどの共同出資により設立されました。
イーネットは金融機関ATM管理を主な業務としていますが、同じくコンビニATMを運営するセブン銀行やイオン銀行のように、自身は金融業務をおこなわないため、サービス業に位置づけられています。

金融業務の拡大に乗り出したローソン

ATM管理から銀行業に乗り出したローソン

このようにコンビニによってATMの運用形態は異なりますが、これまでのイーネットのようにATMに限定した業態からセブン銀行のように銀行業への転換に動いているのがローソンです。

グループの中でも存在感を増すセブン銀行

セブン-イレブンのATM管理を担当するセブン銀行は、セブン&アイグループの中でも存在感を増しつつあり、2017年度経常利益は367億円と、セブン-イレブン本体の経常利益と並ぶ収益を得ています。これに対してローソンATMを運営するローソン・エイティエム・ネットワークス(LANs)は同60億円、ファミリーマートATMを管理するイーネットは同5.5億円と、はるかに少ない金額にとどまります。
出店競争の激化やコンビニ本体の売り上げが横ばいから微減傾向が続いていることなどから、新たな収益源の開拓する必要に迫られているコンビニ各社は、ATMに新たな収益源としての期待を寄せています。

ローソンやファミリーマートのATM業務はどうなる?

ゆうちょ銀行との協業をすすめるファミリーマート

イーネットATMを設置しているファミリーマートでは、民営化により国内最大の預金量を誇る民間銀行となったゆうちょ銀行との積極的な協業を進めています。
従来のイーネットATMからゆうちょ銀行ATMへの転換を進めることをはじめ、従来のイーネットとの提携からゆうちょ銀行との提携に徐々に切り替えています。

セブン銀行に続く銀行設立をめざすローソン

これに対してローソンは、冒頭にも触れたように、LANsを発展・解消させる形でセブン銀行・イオン銀行に続く第3の流通系銀行の設立を目指しています。

コンビニATMの業態変化はカードローンにどう影響する?

このようにさまざまな変化がみられるコンビニATMですが、コンビニATMとは切っても切れないカードローンにはどのような影響があるのでしょうか。
出資企業による管理がコンビニATMのメインであったこれまでであれば、カードローン会社も相応の発言力を確保していましたが、独自の銀行設立や一社協業が進むことで、この力関係が変化することが考えられます。
カードローン会社の影響力が小さくなれば、借り入れ・返済の両面で条件の変更がある可能性もあります。

おわりに

競争激化によりサービス内容の変化が著しいコンビニ業界ですが、コンビニATMもその例外ではなく、銀行として生まれ変わったセブン-イレブンやローソン、ゆうちょ銀行との協業に踏み切ったファミリーマートなど、コンビニ各社独自の施策を打ち出しています。
カードローンへの影響も小さくないこれらの動きは、今後も要注目と言えそうです。

チェックリスト: 0 件
開く
全クリア
TOP