注目を集める奨学金。カードローンと比べるとどう違う?

注目を集める奨学金。カードローンと比べるとどう違う?

奨学金を返せず自己破産する事例が、過去5年間で延べ1万5千人にのぼり、その半分近くが親や親戚が保証人であることが明らかになりました。
数ある目的別ローンの中でもまとまった金額を低利で借りられる奨学金ですが、この数字はどのような事実を意味するのでしょうか。
今回は、注目を集めている奨学金の仕組みと、目的別ローンとして見たときの奨学金とカードローンのメリット・デメリットを見てみましょう。

奨学金とはどのような制度なのか

能力のある学生に対して金銭面でのサポートをする制度

奨学金とは本来、学業成績などが優秀な生徒・学生に、学問を修めることを促すことを目的とした返済義務の無い「給付奨学金(スカラーシップ)」です。
実際にこのような条件に基づいて奨学金を運用すると給付対象者が極めて限られるため、より幅広く無利子または低利での貸与も含めた意味での金銭的支援が中心となっています。

ほとんどの奨学金は極めて有利な借り入れ条件

給付よりも貸与が中心となっている奨学金は、いわゆる教育ローンの上位互換であり、在学期間中の利息と返済の猶予や極めて低い利率など、有利な借り入れ条件が設定されている目的別ローンと言えます。

奨学金事業を実施している「日本学生支援機構(JASSO)」

奨学金事業や留学支援、また外国人留学生の就学支援を主におこなう

日本で奨学金を給付している組織が、日本学生支援機構(JASSO)です。
日本学生支援機構は2004年度に日本育英会・財団法人日本国際教育協会・財団法人内外学生センター・財団法人国際学友会・財団法人関西国際学友会の5法人が合併して設立された独立行政法人であり、学生に対する貸与奨学金事業や留学支援、また外国人留学生の就学支援を主に実施しています。
日本学生支援機構が提供する奨学金は貸与型・給付型がありますがそのほとんどは貸与型であり、貸与型は無利子の第一種と有利子の第二種があります。

無利息の「第一種」

国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)に在学する学生・生徒が対象とする第一種は、特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく修学困難な人に対して、無利息で貸与します。

有利息の第二種

第一種と同様に国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校(4・5年生)・専修学校(専門課程)の学生・生徒を対象とする第二種は、第一種よりもゆるやかな基準で選考された学生を対象とする、1年(365日)で3%を上限とする有利息の奨学金です。

奨学金が関係する自己破産が増えている?

横ばいが続く奨学金を原因とする自己破産

このように学生の金銭的支援を目的としている奨学金ですが、延滞や自己破産などの金銭トラブルが大きく報じられています。
日本学生支援機構の調査などによると、奨学金にからむ自己破産は2016年度までの5年間で延べ1万5338人となり、国内の自己破産が減少傾向を維持する中で奨学金関連は横ばいが続き、2016年度は過去最悪となる3451人が奨学金を理由とする自己破産をしています。
返済の延滞も高止まり?
2017年に日本学生支援機構が発表した大学別の奨学金延滞率平均は1.3%、延滞率が5%を超える大学は20校、もっとも延滞率の高い大学では13.9%の延滞率を記録しています。

カードローンと比較するとどうなのか?

このように奨学金の利用をめぐるトラブルは大きく報じられていますが、カードローンと比較するとどうなのでしょうか。
さまざまな目的に使えるフリーローンの一種であるカードローンと、学費に目的を絞った奨学金では性格が異なるため、一概には比較できませんが、比較的有利な銀行カードローンでも限度額数百万円、実質年率数%から10%台前半という借り入れ条件が多く、奨学金と比較すると返済の負担は段違いに重くなります。
学費に充てるという目的のためであれば、奨学金の利用は検討に値すると言えそうです。

おわりに

負の側面ばかりが取り上げられることが多い奨学金ですが、お金を借りる手段として見ると、極めて有利な条件が魅力の方法と言えます。
資金面で進学の負担が大きいのであれば、積極的な利用を検討してみても良いのではないでしょうか。

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